2012 京都美術・工芸ビエンナーレ
京都府美術工芸新鋭展「京都美術・工芸ビエンナーレ」が
文化博物館にて19日(木)まで開催されています。
この展覧会は、現在新進気鋭作家の「招待部門」と、
明日の気鋭作家を目指す若手の「公募部門」で構成されています。
今年からは、工芸だけでなく洋画などの「美術展」もあります。
以下、注目した作品(写真不可でしたー)
■美術
公募部門
山本雄教「どこへ行く ~竹林図的図~」
図案化された竹の、林立する構成が良かった。
紙のシワの疎密を利用して葉の生い茂りを表現しているので
竹の一本一本が隠れず、直線的なデザインが活きている。
川上幸子「moment」
重なったガラスの中にポリゴンの層が封じ込められている。
ポリゴン分割の違いが不思議な奥行き感を出していて、
視点が動くたびに表情を変える。
■工芸
公募部門
陶芸
惣田司「透影」
薄く有機的な陶磁器の「皮」が絡み合い、
複雑な陰影を描き出している。
不定形だけでなく、幾何形状での構成も見てみたい。
染織
塚原眞樹子「連」
絞り染めを、大きさと色をグラデーションのように
変化させて、モダンな模様を構成している。
近づいて見ないと絞りだと判らなかったが、大胆な
デザイン性が魅力的だった。
漆芸
宮木康「雫音」
蝶々を象ったフォルム。散りばめられた貝が鱗粉のように
しっとり輝いていた。宮木君の作品には、独特の
「妖しい色気」が漂っていることが多い。
ガラス
北村孝典「はじまりの瞬間」
古谷智子「洸」
この2作品は、共に「水の動きの一瞬を切り取った」
デザインだが、モチーフとした水の表情といい表現手法
といい、好対照だった。見比べるのも一興だと思う。
招待部門
漆芸
杉本晃則「風天」
蓄えていた力が、うねりながら解放されるような
ダイナミックな作品。風のエネルギーを可視化
したように見えた。
杉本さんご本人はとてももの静かな方ですが、
その中に渦巻く烈しさを垣間見た気がします。
「美術分野」は、公募部門に比べ招待部門は安定感がありました。
「工芸分野」は、公募部門が力をつけていて、招待部門との差が
縮まっているように見えました。
こういった展覧会は、ただ眺めるのもいいですが
審査員の一人になりきって「オレ賞の選定」と思って見ると
充実します。
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